人間力

この世には、型を破る人と型にハマる人がいる。

この世には、型を破る人と型にハマる人がいる。

今日は型を破る人と型にハマる人についてお話していきたいと思います。

そもそも型って何かっていえば、
ざっくりというと「基準・手本となる形」のことです。

型っていうのは、
仕事でいうとマニュアルのことです。

誰がやってもある程度の成果を出せるものことです。

ファッションとかも同じで型があります。
お洒落に見える型が存在するんですよね。

これをおさえれば、
誰でもある程度はお洒落に見えるっていうもの。

ファッションの型っていうのは2つあって、

1) 色の割合
2) シルエット

この2つをおさえるだけでお洒落に見えます。

例えば男性のスーツって誰がきててもある程度はおしゃれに見えますよね?

あれはなんでかっていうと、
上の2つの型をおさえているからです。

まず色の割合っていうのが、
使う色を3色以内に抑えること。

そして3色の割合が、

ベースカラー : 7割 
メインカラー: 2割 
アクセントカラー: 1割 

これが黄金比になっていて、
スーツはちゃんと着るとこの割合になります。

・ジャケット、ネクタイ、パンツで7割 ex) ネイビー
・靴、カバン、ベルトで2割 ex) 黒
・シャツで1割 ex) 白

みたいな感じですね。

シルエットはYライン。
上半身にボリュームがあり、下半身は細身にまとめるという、
お洒落に見える鉄板のシルエットです。

スーツは上の2つの型を満たしているから、
誰が着ててもお洒落に見えるようになってます。

実は花や木も一緒です。

咲いてる花や木を見て、

「この花センスないなー、なんかダサいなー」って思ったことある方いらっしゃいます?

おそらくいないと思います。

なぜなら、
スーツと全く同じで、

1) 色の割合
2) シルエット

この黄金比に当てはまるからなんですね。

例えば、
花で4色以上のカラフルなモノって、
自然のモノでほとんど見たことある方いないと思うんですよ。
花の色が赤、青、緑、黄の4色みたいな。

大体3色とか2色じゃないですか。

ベースカラー : 7割 
メインカラー: 2割 
アクセントカラー: 1割

3色だと大体この割合。

あとシルエット。

花や木って上がボリューミーで下が細い。
シルエットがYラインになっているんですよ。

だからどんなものを見ても綺麗に見える。

これが型です。

けど、スーツと花を比べて見て、
どちらが個性的かと言ったら、
間違いなく花です。

花は型破りでもあるんです。

例えば桜。

桜ってめちゃくちゃ綺麗。
満開の桜を見たら、
100人中100人とも間違いなく心が揺さぶられる。

けど、スーツを見ても心はそこまで揺さぶられないですよね。
ふーん、綺麗にまとまってるなー、ぐらいだと思います。

これが型にハマっているか、型破りかの違い。

スーツは型にハマっているだけ。桜は型破り。

スーツになくて桜にあるもの、それは、

唯一無二の自己表現

だと思うんです。

例えば、

桜の花のピンク色
花の咲き方
枝の生え方、長さ
幹の太さ
幹の曲がり具合
花びらの散り方

どれをとっても唯一無二ですよね。
唯一無二 = 個性とも言い換えられます。

桜って考え方によっては超個性的なんですよ。

超個性的だけど、
見た目とかで感動したりしないものってありますよね?

例えばゴキブリとかミミズ。

めちゃくちゃ個性的じゃないですか。
けど、見たらひく人が多いですよね?

一方で、
いつ見ても満開の桜は綺麗だし感動する。

じゃあなんで桜は感動するのか?

それは「美しく見える型にハマりつつも個性が溢れ出ている」から。

それを「型破り」だと思ってます。
桜は型破りなものともいえます。

型にハマってない個性はただの形なし。ただめちゃくちゃなだけです。

型にハマりつつも個性が溢れてると、
めちゃくちゃ魅力的に映ります。

それって人にも言えると思います。

元々人って個性的なんですよ。みんな。型破りなんですよ。

作品でもアイディアでも意見でもなんでも、
個性があると魅力的に映りますよね?

けど、年を重ねるごとに人は型を学んでいく。
日本だとみんな一緒的な価値観が教育によって植え付けられていく。

それによって、
元々持っていた個性の部分が型に隠れて消されてしまっている。
これってすごく残念なことです。

生け花では、
その人の生き様、考え方が作品に面白いぐらいに反映されます。
作品に人生が現れるといっても良いかもしれません。

個性を消して生きてきたのか
個性を大事にして生きてきたのか

これは生け花教室の同年代の女性に言われたことなんですが、

「ラモスさんの作品っていつも型にハマってなくてうらやましい。
私が作る作品はいつも無難な感じになってしまって、それが悩みなんです。」

という話を聞いたことがあります。

個性を消して生きてきた人生の人っていうのは、
作品も型にハマったモノになる。
しかも、型にハマることから抜け出すことができない。

言い換えると、
無難なものしか作れなくなっている。

無難なことが悪いということでは全くありません。

なぜ個性の話をしているかというと、
僕は中学3年〜大学3年生ぐらいまで全く個性を出せませんでした。

中学3年の頃に学校でクラスメイトに嫌なことをされてから、
自分の存在を消したいと思ったことがあり、
それから全く自分を出さないと決めたことがあります。

大学3年ごろまで心を閉ざし続ける生活を続けました。

個性を消すとどうなるか。

人が離れていき
自分の本音がわからなくなり
やりたいことがわからなくなり
流れにただ身を任せる

ようになります。

全然魅力的じゃないです。
全然人生面白くなかったです。
ただただ型にハマってただけです。

しかし、
今は型にハマってなくて羨ましいですと言われるぐらいになりました。

いつも仕事も趣味もやりたいことだけをやっているからか、
君は人生楽しそうだねとよく言われるようになりました。

それは、生け花に出会ったおかげでもあります。

生け花が僕に表現する自由を与えてくれて、
個性を表現する面白さを教えてくれました。

そして、
型とは何かを学ばせてくれて、
型破りとはどういうことかも教えてくれました。

生け花で個性を表現するってめちゃくちゃ面白いんですよ。

個性を表現できたとしても、
作った作品が型にハマってないと、
ただセンスのない作品になってしまいます。

これが「型破り」か「形無し」かの違いです。

見ている人の美しいという感覚と、自分の作品の目線をどう合わせるか。

これが究極に難しいんですけどハマります。

生け花は奥が本当に深いです。

アートって素晴らしい。

 

 

 

 

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